Sustainability on Aria Operations 8.18.0

 ころころと名称が変わって来た Aria Operations.はるか昔に参加した VMUG で vSOM の存在を知り,リソース監視目的で使い始めたことがきっかけだったのですが,VVF では Aria Operations Advanced が使えます.そこで今回は,旧環境で動かしていた vROps 8.5 以前のバージョンには実装されていなかった Sustainability を触ってみました.


 Launchpad の Pillars of Operations に並んでいるカードの中から Sustainability をクリックして Greenscore を設定していきます.


 データセンターの特徴的な要素を基に Greenscore が算出されるので,実際の稼働状況にあわせて設定しましょう.まず Virtualization Ratio ですが,Default では VMware 側で見積もった一般的な仮想化率が設定されています.私の環境では仮想デスクトップが全く無いので,0 % に変更してみました.


 次に Power Sources です.Default では Coal (石炭) が約 80% で残りが Hydroelectric (水力発電) となっています.


 気になったので少し調べてみたら,JAERO さんのサイトで 2021 年の主要国の電源別発電電力量の構成比を発見して納得しました.インドがモデルのようですね.[ADD POWER SOURCE] で他のエネルギー原料を追加できますので,日本の事情に合わせていきましょう.


 契約している電力会社が情報を公開しているようであれば,そちらに合わせるのが精度が高くなると思いますが,とりあえず今回は先程の日本全体での構成比を参考にして,下の図のように変更しました.(100% にする必要があるので,「その他」を一旦 Biomass に割り当ててます.)


 一旦 Save 出来たのですが,他の設定のために再度画面を開くと,警告アイコンが表示されて設定変更ができなくなっています.


 Default で小数点第一位までで値が設定されていたので大丈夫だと思ったのですが,Power Source 数が多くなると問題が生じるのかも?と思い,整数値のみ & Solar PV は Wind にまとめて再度設定したら問題は解消しました.(Bug っぽいw.)


 最後にハードウェアの平均利用年数を設定します.Default は 2 年でしたが,今回のクラスターはリプレースしたばかりなので気持ちよく 0 年にしました.


 Greenscore 設定は Organization と Physical Data Centers で別々に設定が出来ますが,私の環境では同一なので,設定も合わせてあります.

 さぁ,これで Greenscore が表示されるようになりました!


   Aria Operations は様々なデータを時系列で確認できて大変便利です.Greenscore Trend を見てみると,エネルギー原料等の設定をする前のスコアは 37.31 とかなり低いものでしたが,環境に合わせた設定を入れると 58.34% まで向上します.初期設定,大切ですよね.みんなでスコア 100% を目指しましょう!